自然消退期はプラセボで十分治る

自然消退期はプラセボで十分治る

自然消退の原則を医師も通常理解していません。自然消退の時期にさしかかった患者はプラセボの薬を投薬しても治ってしまいます。たまたまその時に医師がトリガーポイント注射を行って改善したとしたら、医師のほとんどがトリガーポイント注射で患者が治ったものとみなします。それはなんと愚かで滑稽なことでしょうか。医師という科学者であるのならば、自然消退期に行った治療の効果は控えめに受取ろうと努力しなければ科学的なデータを公に出す資格がありません。
これは自然消退期に行う外科手術でも同様のことが言えます。腰痛・神経痛が治りかけている時期に椎間板ヘルニアの手術をすれば、それは手術で治ったのではなく、自然消退で治ったことも考えられます。よって、医師の治療実績はもともとあまり信用できるものではありません。このことを常に頭の片隅にいれておくことが科学者の誠意です。
経口薬の臨床試験の場合はプラセボにより自然消退を考慮に入れて効果を検討できますが、手術や処置にはプラセボを行うことは簡単ではありません。手術や処置でプラセボ実験を行うことのできる医師は、患者を自分の研究のために犠牲にできる医師であり、倫理的に私は同意できません。
自然消退の考え方は境界が不明瞭であり考察は困難ですが、真実を得ようとする科学者であるのならそのプライドにかけて己の治療実績をある程度過小評価していく必要があります。(詳しくはプルダウンメニューより「減速・停止時間差の法則」を参)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です