腰部神経根ブロックは腰痛・坐骨神経痛・下肢のしびれ・麻痺・間欠性跛行などに最も効果がある最終兵器です。効果の大きさではこの注射の右に出るものはなく、保険点数で1500点(¥15000-)もかかる大掛かりな(レントゲン透視を使う)ブロック注射です。脊椎の固定術を行うと、硬膜外ブロックができなくなり、どこの整形外科に行ってもブロックをしてもらえなくなりますが、神経根ブロックだけは固定手術後も行うことができます。よって、私は脊椎固定術後に神経痛が悪化した患者を全国から集め、本ブロックで生活水準を向上させるということを長年行ってきました。
ところが神経根ブロックには多くのリスクがあり、よほど症状が重い時以外はしてはいけないブロック注射です。私はそれらのリスクをカットする技術を日々考案し、そして神経根ブロックが最大に効果を発揮するような薬剤の使い方を行い、合併症を作らず、改善させる実績を重ねてきました(技術の詳細は企業秘密です)。
そうした技術を持たない医師の神経根ブロックを受けることはかなり危険です。
その理由を述べます。
- 神経根ブロックは25G以上の太い針を直接神経に刺す手技ですから100%神経を損傷します。神経は再生能力が高いため大事に至らない場合がほとんどですが、神経を損傷するという事実は避けられません。刺し方が悪いと後遺症が出る可能性を秘めています。
- 神経に刺した上で造影剤を流します。造影剤は体に対して安全性が確立されていない薬品です。レントゲンに移る液体ですからとても比重が高い異物です。それを神経鞘内に入れるわけですから、神経組織を多少なりとも炎症させます。後遺症になることは少ないと思われますが、一時的に症状を悪化させる危険性を秘めています。
- 神経根に針を刺すと、非常に重要な根動脈を損傷させるリスクがあります。万一根動脈に塞栓を起こすと、神経麻痺の後遺症が起こる可能性があります。
- ケナコルトという薬剤を神経根ブロックに用いることは禁じられていますが、これはケナコルトが固形であり、根動脈を刺して注入、動脈塞栓を起こして下肢麻痺という後遺症を起こした例があるからです。
- 注射の痛みが尋常ではなく、場合によっては気絶するほどです。神経に針を刺して造影剤を入れるのですから当然でしょう。
これらのリスクを一つでも回避できない医師に神経根ブロックを任せることは私は賛成しません。すなわち神経根ブロックは「医師免許がある者ならだれが行ってもよい注射」では決してないと思います。
これらのリスクを避けるための唯一の方法は「神経根を刺さずに行う手技」です。私は医師3年目に神経根ブロックの担当を任せられ、その際に年間約200例を行い、以降神経根ブロック手技の改善に努めました。そしてすぐに「神経根ブロックは神経に直接刺さずに行っても効果が変わらないどころか、成績がよい。」ことを発見します。つまり、医師3年目から現在に至るまで「神経根に直接針を刺さないで注射する方法」を研究してきたわけです。局麻薬を使用しながら針を進め、そして神経を直接刺しませんのでほぼ痛みはありません。さらに神経を損傷しない。根動脈を損傷しない。造影剤を神経鞘内に入れない。ので合併症もありません。また、問題となるケナコルトですが、根動脈を刺すことがありませんので使用可能となります。ただし、ケナコルトの使用法は厳格でなければなりません。ケナコルトには副作用が多いからです。私は同時にケナコルトの厳格な使用法も研究を進め、現在の使用ガイドラインを築くに至りましたが、脊椎外科の中には「神経根ブロックでケナコルトを乱用している医師がいる」ことを知っています。
最近になり、私と同じ手技で神経根ブロックを行う医師が出現し始め、私の手技は「抵抗消失法」と呼ばれることを知りました。これは神経根の少し手前で注射薬の流入圧が低くなるポイントがあり、その地点で注射をするという方法です(いわゆる寸止め)。
この方法は解剖学的知識があることが重要で、さらに針の抵抗感覚が鍛えられていなければできません。よって誰にでもできる手技ではありません。私はすでに25年前から抵抗消失法を開発してきたわけです。
通常、神経根ブロックは3回までしかしません。それはこの手技が神経根を傷つける可能性が高いことの証拠でもあります。3回以上連続は危険が高いということです。しかしながら抵抗消失法では何度行っても神経は損傷しません。よって私は難治性の腰椎疾患に根気よくこれをおこなって治療することができ、結果、あらゆる難治腰痛疾患に対応できるようになりました。
神経根ブロックは脊椎術後の失敗例にも効果があるほどに強力な治療法です。しかし、これほど重大なリスクがあるためブロックは軽々しく受けることをお勧めしません。
本当は「腰の手術をした方がよい」と言われた場合、その前に、必ず一度は神経根ブロックを受けるべきなのです。なぜなら、手術の必要がないほどに改善することがあるからです。その割合は私の医院に来たほぼ全員です。最近3年半で手術に至った症例はゼロです。しかも私の医院は全国から「どうやっても治らない」という強者だけがあつまる医院です。ただし、効果がなかった者がゼロではありません。固定手術後に症状が悪化した60代の男性1例だけは数十回の治療の上、治療継続をあきらめました。この男性は「変形が強すぎて再手術は無理」と宣言されています。
神経根ブロックは最強です。しかしリスクを考えると抵抗消失法以外は受けるべきではないと私は考えます。過激な文章で申し訳ありませんが、少しでも患者を救いたい一心です。そうすれば手術を受けなくても一生過ごせる例はかなり増えると思います。
初めまして。私は椎間板ヘルニアの手術を受けた患者です。
私も神経根ブロックを手術前に一回受けているのですが、腕の悪い医師だったのか、ブロック注射後下半身が麻痺して立てなくなり、処置室でしばらく寝かされました。勿論、痛みが軽快するわけもなく、今にして思えば失敗だったと思っています。ヘルニアの手術で椎間関節も切除されており、術後の方が悪化しました。最近歩行にも支障があるので、またブロックを受けたいのですが、
どこで受ければ良いかわかりません。この投稿をされた先生に伺いたいです。
ご返事いただければ幸いです。
下半身が麻痺する・・・というのは神経根ブロックではありません。それは硬膜外ブロックがミスした場合に起こる現象です。熟練した医師でも10回に1~2回はミスをします(私は1万回に1回もミスしませんが)。京都に抵抗消失法ができる医師がいるそうです。ネットで調べればすぐにヒットします。それでダメなら私のところへ来られるとよいでしょう。神経根ブロックは用いる薬剤によっても効果が変わりますので・・・
こんにちは。
脊柱管狭窄症(2~3ヵ所)と言われた者75歳♀の妹です。
姉は、整形外科の先生から脊髄の手術を提案されました。MRの順番待ちの時期に、同病院ペイン科の腰部ブロック注射を勧められ、ペイン科のお若い先生に針先で探られ?刺し直し?状態で受けたようです。また、次の週の仙骨ブロック注射では、失神しそうな激痛のあと脚がしびれて、しばらく立てませんでした。先生をかえて下さいとも言えず、3度目に提案された透視下でのブロック注射はお断りしました。
整形外科の先生から、手術は来年になるでしょう。1か月入院で2回に分けて行います。その後はリハビリ病院に移って頂きます。手術をやるかやらないか、考えておいて下さいと言われています。
一人暮らしの姉は、先生の抵抗消失法による神経根ブロックを切望しております。痛みでうなりながら生活している姉ですが、どんなにお待ちしても、先生の手技が受けられるなら希望が持てるに違いありません。ご連絡頂けましたら幸いです。
東京都品川区 姉妹より
トラウマになるほどの痛いブロックをされたということでお気の毒です。心中察します。私のブロックは痛くない、怖くないですのでどうぞ気軽に受けにきてください。望みはもちろんありますので気を落とさずにいてください。連絡差し上げます。
初めまして。私は10年前腰部椎間板ヘルニヤで滞在先の病院で神経根ブロック注射を受け入院の経験が1ヶ月あり、退院後も右下肢の痛みや痺れが少し残ったので後日、現住所近辺の整形外科で処方された内服薬で治療を受けて来ました。5年経過後痛みが左下肢に移り、MRI検査で脊柱管狭窄症と診断された。そして消炎剤がプレガバリンに変わり3年経過後の昨年5月セカンドオピニオンの大病院で診察を受けたところ、インプラントで補強する大手術になると説明をされた。
そこで手術は受けないことにして最初の病院に戻り、仙骨ブロックを受けたり担当医を変えたりして対策を模索中。
今年1月23日から2月13日まで、毎週一回連続四回コ―ダルブロック注射を受けてから現時点に於いて痛みや痺れはかなり減少しているが、夕方から就寝するまで症状が少し増加し、起床するまでには良くなります。
今後の治療方針として、先生の抵抗消失法による神経根ブロックを是非お願いしたいと切望しております。ご連絡頂けましたら幸いです。
神奈川県 相模原市の76歳より
私の行うルートブロックはかなり安全かつ痛くないのでまずは治療を受けることをお勧めします。他のペインクリニックに通っても治らない方々を対象に治療をしていますが、良い成績を出せていると思います。
私たちの医院は神仏に護られています。神仏への信仰心が低い場合は当院で「気分を害される」ことがありますのでご留意ください。詳しくは「奥様は巫女」などをお読みいただけると幸いです。
初めてペインで仙ペリを受けた時はトラウマなるくらい痛かったのですが、
その後は神経根等いろいろブロック注射を
してきましたがペインの主治医にブロック注射を受けるのは怖くありません。
持続硬膜外の入院をする前にも一度整形に行きましたがやはり整形の先生の注射のほうが痛くてそちらの方がトラウマになりました。
ただ今は寝たきりで過ごしております。
わたしが通っているペインは地方ですが有名な病院だそうです。
星状節ブロック注射をお願いしていましたし…
経皮的髄核摘出術を受けて良くなったにも
かかわらず痛みが戻り不安になって整形を受診しましたが、このままペインに通院して良いのか…整形に行くべきか…
ペインの主治医の対応も気になります。
いけるものなら先生の病院に行きたいです。調子が良かった4カ月の間、何度か都内にでかていたので、あの期間も先生の病院を訪ねてみようか、悩んでいました。
寝たきりという状態はかなり症状が重いということですね。今の状態は手術に直行するパターンですが、手術がうまくいくとは限らないので、名人級のペインの医師に神経根ブロックを受けることが第一選択であると思います。整形外科は手術を考える時に行きます。江戸川区まで来ることができるのでしたら、私のところへ来ることをお勧めします。
ご返信ありがとうございます。
手術は避けたいです…
わたしの場合軽度で手術の適応にならないだろう…と言われています。
整形の術後逆に痛みがひどくなってモルヒネを飲んでいる方の話も聞きました。
経皮的髄核摘出術を受けてあんなに良くなったのに…どうして??
あの4カ月の間、一度先生の病院を訪ねるべきでした。
整形の手術だけは避けたいと思いずっと
ペインに通院しています。
「ヘルニアは軽度。整形の先生も手術に踏み切らないだろう…」
保存治療をしてきました。
経皮的髄核摘出術を受けて4ヶ月後…
突然痛みが出てきて1ヶ月後に
神経根を自分からお願いしました。
なかなか神経に当たらない?
何度も針を刺したようです。針も交換してました。
いつもならこんなことはありません。
そのあとは激痛で、
「何度か刺したので痛いのかもしれない。
明日以降痛みが楽になるクスリが入っている.この神経根が効かなかったもう効かない。シンリやってみませんか?」
精神的な痛みになってしまうの??
難渋しているせいか主治医は不機嫌。
不安になってきたので近所の整形を受診したらペインでヘルニアの治療をしてきたことを全否定され、
「ペインに二度と行くな!!」といわれ
術後のMRIを撮影したらペインで手術した場所ではなくほかの部分が変色しているようにも見える。ペインで手術した部分は
ご自分も手術はしない…
「一度脊椎疾患をみている大きな病院で
診察を受けてみて異常がなければ、
うちに戻ってもいい、ペインに戻ってもいい」それはペインの主治医が整形の先生の意見も聞きたいとおっしゃったからだと思います。
そして一度仙骨ブロックを試しました。(ステロイド入り)
以前整形で受けた仙骨が激痛でためらいましたが…。
ペインの主治医に整形で受けたブロック注射のことを話したほうがいいんだろうな?
と思い、久しぶりにペインにいき、
(3週間ぶりでいきづらかったです)
1.その整形の先生は手術はしない。
2.もしかしたら他の部分じゃないか?、
3.〇〇病院で異常がなかったらペインに
戻ってもいい。
その話を伝えたらいつもと態度が急に変わりました。
手術をされていた先生が手術の適応にならないとおっしゃってるならペインで痛みを取る方法で頑張る。
(ただ整形の先生はMRIの画像はペインには貸したくないそうです。)
痛む場所が変わってきているといわれ、
仙腸関節・仙骨をやりましたがすぐに痛みが戻ります。
整形の先生にペインの主治医の話を伝えると「自分は手術しないけど、〇〇病院では
手術適応になるかもしれない。紹介状を書くから行くか行かないか決めなさい」
ペインの主治医にその話を伝えたら
「手術適応になると言われたら手術するんですか?」と先週とはまた態度が急変。
うちでもMRIは取れる。
2度撮影したことがあったので知っては
いますが、先月整形でレントゲン、MRIを
撮影した後も激痛になったのですぐに返答できなくて…先週その話をしたら、
「整形の先生の話も聞いてるし、変わっていないと思うからMRI画像はいらない」
整形に行ったことは後悔していません。
痛みが戻ってきて「治療と投薬を考える」とペインの主治医が言ってからも、
ただブロック注射をするだけ、とてもイライラされていました。
わたしが整形のブロック注射が痛くて、
怖かった話をしたので診察が終わってからも先生は開業する前は自分がどこの病院に勤務されていた話等、、2時間もわたしのためにいろんな話をされていました。
「金儲けに走っている医者はたくさんいるけどみんな自分の病院で良くなってほしいと思って治療している」「ペインの先生もきっと良くなってほしいと思って治療していると思うよ」
ペインの治療に否定的でしたが、、
最後に「信頼と協力」とおっしゃって、
仙骨ブロックをやりました。
整形とペインではヘルニアの治療の考え方が違うんでしょうか?
ヘルニコアは整形の先生でしか認められて
いないとペインではできません。
適応するかもわかりませんし、ヘルニコアは日本でしか認められていないし、副作用も怖いです。
先生はヘルニコアをどう思われますか?
経皮的髄核摘出術をして良くなった期間は4ヶ月…同じ手術をされた方はお仕事もされています。なぜわたしだけたった4カ月しか効果がなかったのか…全く教えてもらえません。
先生は経皮的髄核摘出術でわたしのような
事例をご存じですか?髄核摘出術をどう思われますか?髄核摘出術を行った場所が痛む原因でないとすれば術後の癒着になるのでしょうか?
ラクツカテーテルの件を一度聞きましたら
仙骨硬膜外が効かず、神経根が効く人が
対象だとか。
軽度のヘルニアなのですぐに良くなると思いましたがペインに通い続けて来月で2年です。その間も耳鳴り、めまい、アレルギーの治療で星状節も始めていました。
この辺りでは有名はペインクリニックのようですが先生のように難度の高い上頸節は行なっていないようです。
質問だらけで申し訳ありません。
あなたの質問にまともに答えるか、事務的に答えるかで迷っています。事務的に答えるのなら、「あなたがやりたいように何でも試して見なさい」となります。命をとられることはないですよ。ラクツカテーテルもヘルニコアも、経皮ヘルニア摘出術も、確実なものは一つもないという真実にぶつかります。あなたが信じたものを自分の責任でやるしかないありません。
少しまともに答えるのなら、複数の医師に厄介がられるのはご自身の性格・人格の問題があること。その問題の解決に心を向けることが、おそらく人生の中で最善の道を示していると思います。ヘルニアに限らずです。この問題はあまりにも奥が深いので私が申し上げるのは不適切かもしれません。
そして、真にまともに答えるとすると、耳鳴りやめまいも含め、満身創痍の状態には、目に見えない世界の力が作用していることがあります。この私の発言をオカルトと感じる場合は、「ご加持」関連の記事をお読みになることをお勧めします。
そして「目に見えない世界の話」とあなたの様々な不運な状態が、関連しているかもしれないと少しでも感じたら、またこちらのページに遊びに来てください。
私は医者ですが、医者が「目に見えない世界の話」をすることが、どれだけ、出世や地位や給料や、収入に悪影響を及ぼすかご存知でしょうか? ノーベル医学賞をとったアレクシー・カレルという外科医は、「目に見えない世界」の話を書き、彼の死後に出版したのですが、死後出版というのに大批判を浴びて名誉を傷つけられ、彼は、さらに生前にもフランスのリヨン大学を追われ、カナダに移り住んだのです。
それほど目に見えない世界のことについて医者が言及することは、人生を棒に振る大損失となります。その危険を犯してまで、あなたに「目に見えない世界の話」をしているのだということを、少しだけ知っておいてください。
ノンちゃんのコメント
海外在住者です。先日こちらの整形外科で腰椎固定術の手術を勧められました。腰椎4番と5番の所で7mmのずれがあるとのことです。
私の細かい病態の説明も無くこのまま手術をするのは不安です。明後日 日本に行ってペインクリニック、整形外科で診察を受ける予定です。未だ具体的な病院、クリニックは決めておりません。日本滞在は4週間弱です。
このサイトにたどり着きました。出来れば先生に診察していただけたらと思います。ご返事いただけたら幸いです。
本日、日本にいられるということでしょうか。ご縁があればよいのですが・・・https://www.nakayoshi-iin.com/ 当院のサイトです。