上頚神経節ブロック

はじめに
 上頚神経節はC1~C3神経根前方に位置しC1~C4の頚神経から構成される交感神経節です。この神経節へのブロックは脳底動脈や脳幹への動脈血管を拡張させる作用があり、、自律神経失調症や不眠症、脳神経核由来の様々な症状に極めて有効であることの臨床データを得ました。 そして実際に難治性の三叉神経痛やめまい・耳鳴り・不眠症・重度の眼精疲労・バレーリー症候群・自律神経失調症によると思われる不定愁訴などをここ数年ですが、上頚交感神経節ブロックで改善・軽快できることを検証してきました。
現在患者様のご厚意により上頚神経節ブロックの体験ブログを書いていただいております。参考にしてみてください。
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この治療法は脳神経核、延髄由来の難病に悩む患者にとって極めて画期的です。脳幹部の血行を改善させることができるからです。近年脳細胞でさえ再生されることが判明してきましたが、再生の為には脳への血液供給が血栓などによって阻害されていないことが条件となります。しかしながら、脳細胞は大量の酸素を消費するため、わずかな血行不良にも弱く。年齢と共に血栓や梗塞などで徐々に脳細胞が死滅していきます。その血行不良を上頚神経節ブロックが改善し、脳細胞の再生を促す効果があると思われます。よって脳梗塞後遺症や認知症にも効果があると思われ、現在その臨床データを研究中です。
上頚神経節ブロックは世界中の耳鼻科、脳外科の治療法を一変させる可能性があります。信じ難いと思われますが、実際に臨床現場で実行すればその効果を体験できます。ただし、本ブロックは重要な脳神経の密集地帯へのブロックですので手技にはある程度の熟練が必要です。注意点・安全性・副反応・リスクについては「上頚神経節ブロック手技」を参考ください。 尚、この上神経節ブロックを様々な疾患の治療に応用していくためにそのエビデンス調査・研究を現在もリアルタイムで実施し、結果をリアルタイムでブログに公表していきます。
上頚神経節ブロックの作用点・作用機序(推論)
 脊椎・脊髄不適合がある場合、人は前屈(前傾)姿勢をとると脊椎が後弯し脊柱管の全長が伸びた際に、延髄や脳幹が下方に引っ張られてしまいます。尾側に引っ張られた脳幹、延髄には血行障害が生じ、血行不良の長時間の暴露で神経に種々の不具合が生じます。 脳神経核の不具合は様々な不定愁訴(不眠・耳鳴り・めまい・頭痛など)を生み出します。この概念を脊椎・脊髄不適合症候群と名付けています(詳しくは「脊椎・脊髄不適合症候群」を参照ください)。 上頚神経節は脳幹を栄養する血管を支配しており、ここへのブロックで脳幹の血行障害を改善させることが目的です。
上頚神経節ブロックの実際
詳細は「上頚神経節ブロック手技」をご参考下さい。
上神経節ブロックの適応症
 むち打ち損傷後の嗅覚障害、斜視、複視、急激な視力低下、眼精疲労、三叉神経痛、異味症、顔面神経麻痺、突発性難聴、耳鳴り、めまい、急な難聴、嚥下障害、ナルコレプシー、不眠症、自律神経失調症、若年性の本態性高血圧、肩こり、過敏性腸症、バレーリー症候群、難聴・脳梗塞後遺症・認知症・各種精神疾患
難治性原因不明の疾患がなぜ治るのか?
 その理由は難治性不定愁訴の疾患の多くは原因不明ではなく原因が脳幹・延髄の下方へのトラクションによる慢性の血行障害であると推測されるからです。血行障害から中枢感作→原因不明の様々な不定愁訴となると思われます。つまり、難治性不定愁訴の根底には脊椎・脊髄不適合症候群存在していると思われます。
上神経節ブロックのリスクについて
リスクや細かな手技についての詳細は、神経ブロック>「上神経節ブロック手技」(プルダウンメニュー)をご覧ください。