両側進行性感音性難聴

突発性難聴などに罹患した後に後遺症となり、その後さらに進行し、健側の耳にも難聴が起こり進行する不幸な難治性症例を検討する。現医学では全く治療法がなく、不可逆的に進行し、年々難聴が完成していく絶望的な疾患と言われる。
全21例 発症から当院初診までの平均月数51.9か月
改善9例 やや改善5例 無効2例 悪化2例(進行を止められずやや進む) 不明3例

考察

両側進行性感音性難聴は「進行することが原則で治らない」と言われているので、進行を止めるだけでも治療成果であり、少しでも改善するのは現医学では「奇蹟」の部類に入る。21例中、無効例・悪化例は4例しかなく、およそ8割を改善させているので当院の治療成績は既存の理論を覆している。
しかしながら改善幅はオージオグラムでも10db以内の変化であり短期間に劇的には改善しない。治療に際し、突発性難聴のように治療期間の見通しがつかないためどのくらいの頻度でどの期間通えばよいのか不明であり、患者はある程度聞こえがよくなればあきらめて治療を終了とする例が多い。通院距離の問題もあり長期間治療ができないという問題点がある。進行を止めているだけでも治療の価値が高いと思うが、その価値を理解している者は少ないように思う。近年ではご加持治療の併用で長期改善を可能にしている(詳しくはこちら)。