倦怠性頭痛をヒーリングで全治させた例(超療6)

はじめに

 倦怠性頭痛とは私が初めて「倦怠感を伴う頭痛」と定義した言葉です。ずきずきとした痛みではなく頭重感、重い鈍痛を主訴とし、朝起きることができないほどの倦怠感を伴う頭痛で、器質的な異常がなく、登校拒否や出社拒否などのヒステリーを除外したものです。成長期に脊椎が急成長することで脊髄が下方に牽引されて緊張し、脳幹や大脳基底核に障害を起こし、頭重感+自律神経失調症に陥る病態と推測しています。現代医学では全く解明できていない分野の慢性頭痛です。
 当院では脊髄・脳幹の物理的な緊張による血行不良を改善させるために上頚神経節ブロックを行っていますが、本症例は上頚神経節ブロックが全く無効であったためヒーリング治療を行ったところ、劇的に改善しましたので報告します。

症例 13歳男性(中2

主訴 頭重感により起床ができない(起床に数時間以上かかる)午後起床可能
 普段から運動好きで小学校から空手、中1からは陸上部と活発に行動。しかし中1の1月から頭重感が出現。2月には手のしびれと上肢の脱力感が出現し、午前起床ができず学校に行けなくなる(登校拒否ではない)。  Y労災病院でMRIMRAなど検査を行うも異常なしとの結果。しかし症状がいっこうに改善しないためカイロプラクティックに通う(すでに西洋医学では打つ手なしと言われているため)→当院を紹介され2017/9/28(中2の秋)初診となる。
治療経過
  • 初診時9/28 上頚神経節ブロックを行うが無効
  • 10/6 両C3への傍神経根ブロック+ヒーリング 翌日から起床することが可能となる。ヒーリング1回で登校できないという症状は全治。翌日から久しぶりに登校する。頭重感は9割残る。
  • 10/1911/4と両C3+ヒーリングを行い、頭重感は再燃傾向あるが全体的に徐々に軽減している。
  • 12/2来院時にはブロックを行うことは中止し、ヒーリング治療のみとして経過観察。

ヒーリング治療の考察

 またもや上頚神経節ブロックが無効な難治症例をヒーリング1回で全治させた例です。私は現代医学では治すことのできない脳神経系の病気を上頚神経節ブロックで軽快させることを専門にしている医師ですが、それでも治せない症状が存在します。本症例がそうです。  しかし、A氏によるヒーリング治療で登校不能状態を登校可能にまで改善させました。まさに奇蹟的です。このように社会復帰が可能な状態にまで改善させることを全治といいます(頭重感がゼロになれば完治という)。つまりA氏はたった1度のヒーリングにより西洋医学では全くお手上げの症状を全治とさせました。学生の時期に登校不能を登校可能にしてさしあげることは人生に関わる偉大な成果です。ヒーリングがこの少年の人生にどれほど貢献できたのか計り知れません。

続報

その後2018年1月になり、再び不登校となったとのこと(朝、頭痛と眠たさで起きることができない、朝寝坊症候群)。再び2月初旬より治療を開始しました。慢性病は一度では回復が難しいようです。